Sansan (JP)

Sansanが挑む「AIファースト」な組織への変革 Notionが組織にAIを根付かせる

「出会いからイノベーションを生み出す」をミッションに掲げ、名刺や契約管理、経理など、働き方を変えるDXサービスを展開するSansan株式会社。企業理念「Sansanのカタチ」に示されているバリューズ「変化を恐れず、挑戦していく」「最速を目指す」のもと、ナレッジを共有し合い、生産性を高める文化が根づいています。そうしたカルチャーと親和性の高いツールとして全社に広がったNotionとNotion AI。柔軟な情報基盤として日常業務における情報共有や業務効率の向上に貢献するだけでなく、同社の全社方針「AIファースト」を推進するAI活用基盤としても社内に深く浸透し、組織文化の変革を後押ししています。

体験談

杉浦 壮彦

技術本部 コーポレートシステム部

畠山 梨沙

人事本部 Culture&People部

中野 翔太

技術本部 Bill One Engineering Unit

橋元 彩楓

Sansan事業部 SMB第3営業部

用途
ナレッジ管理、プロジェクト管理、オンボーディング、Notion AI
1

ナレッジ共有は競争力向上の源泉。 「柔軟な情報基盤」だからこそ全社に広がったNotion

Sansanは、個人の知見に依存せず職種や役職を越えて学びや気づきを共有することで、組織全体のスピードや柔軟性を高めてきました。一方で、業務課題に応じて各部門ごとに最適なSaaSを導入した結果、情報の分散や機能の重複、運用コストの増大という課題が顕在化していました。さらに、従来の情報管理ツールは閲覧者を限定する形で運用していたため、チームスペースが意図せず情報を分断してしまい、検索しても必要な情報に辿り着けないという問題が全社的に発生していました。

この課題に対し、エンジニア組織でプロダクト開発やチーム Wiki、プロジェクト管理など多岐にわたって活用され、その利便性の高さが認められていた Notion を、全社の情報基盤へと段階的に拡大しました。Notion のブロック構造は、柔軟に組み替えて最適な形を模索できる点で Sansan のカルチャーにフィットしていると感じました。また、Notion に蓄積した社内情報に対して AI を利用でき、簡単な要望から高度な要望まで幅広くカバーし、全従業員の情報検索やコンテンツ生成を支援してくれる点も高く評価されました。

以前の情報管理ツールと比べて、Notionは単なるドキュメントの保存や共有にとどまらず、データベース、プロジェクト管理、タスク管理、AIなどさまざまな機能を備えています。そのため、ドキュメント管理ツールやナレッジ管理ツールという枠を超え、多様な情報を集約し適切な切り口で管理できるプラットフォームとして位置づけられています。

従来の「情報を制限してから開放する」アプローチから、「基本オープン」な情報共有を前提として必要に応じて制限をかける方針に変更します。これにより、チームスペースによる情報分断が防止され、Notion上でAIが横断的に検索できるようになった結果、必要な情報に素早くアクセスできるようになりました。全従業員があらゆる情報をNotionに蓄積・共有することで、ナレッジが部門を越えて循環しています。

Illustration for Customer story
従業員が好きなタイミングで学べ、自然に利用が広がるスキルチェックシートは、Notion AIの利用率向上に大きく貢献しています。
杉浦 壮彦
杉浦 壮彦
技術本部 コーポレートシステム部
2

トップと現場による戦略的アクションで定着!Notion AIの利用率は88%を達成

Notionの全社定着において、大きな推進力となったのは経営層からの強力なサポートでした。2025年の年初に「AIファースト」という年間テーマが代表取締役の寺田親弘氏から発信され、月2回開催される全社会議では「全社員が一丸となってAIの活用に挑戦していく」というメッセージが発信され続けました。この経営層のコミットメントを受け、コーポレートシステム部門と人事部門が連携してAIオンボーディング事務局を発足させ、戦略的な定着施策を展開します。

具体的には、各部門長をアンバサダーに任命し、現場にNotion活用推進担当者をアサインすることで社内の約70%の組織で具体的な活用方法が共有され、利用が広がりました。さらに、毎週の社内勉強会や、誰でも気軽に質問できるSlackチャンネルを設け環境を整えるなど、サポートにも力を注ぎました。

また、Notion上に「AIファースト 2025」という専用ページを開設し、部門ごとのNotion AIの活用事例やTipsを集約したデータベースを公開しました。その中のコンテンツである「NotionAIスキルチェックシート」は、各機能の操作方法を1分以内のデモ動画で解説し、従業員がNotion AIを自分のペースで習得できる仕組みとして広く活用されています。

Notion定着に大きな効果を発揮しているもう1つの取り組みが映像版社内報として2018年から運営している「Sansan TV」の活用です。エンジニアによるタスク管理術や営業職のマイページ活用といった従業員のリアルなNotion活用例を紹介することで、全社的なNotion活用意欲を高めています。

このように「経営層からの強力な推進」「体系的な教育・啓蒙活動」「社内メディアの活用」という3つの取り組みによって、現在の従業員の利用率はNotionが97%、Notion AIが88%という高い水準に達しています。

Sansan Section 2
Notion AIのスキルチェックシートを使えば、Notion AIの基本的な機能を1時間もあれば学ぶことができます。
Sansan TVで配信されるコンテンツの中でも、全従業員が利用するNotion関連の内容は、視聴率がとても高いです。
畠山 梨沙
畠山 梨沙
人事本部 Culture&People部
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Notion AI活用による業務変革で営業・開発の情報管理と作業効率を一気に向上

Sansanでは、部門を問わずNotionやNotion AIを活用しています。営業部門では、商談の準備から処理までをNotionで一元管理し、営業活動の効率化を図っています。担当者は事前準備の内容、アポイントメモ、議事録の文字起こしを統一されたテンプレートに集約し、Notion AIを活用して議事録サマリーや提案資料、お礼メールのテンプレート、Salesforce入力用の記載項目を自動生成しています。これにより、商談後の事務処理に費やす時間が大幅に短縮されています。また、統一されたテンプレートに各々が活動内容を蓄積することによって、情報が検索・活用できる仕組みが整備され、ナレッジ共有やスキル向上につながっています。

また、Notion AIはNotionにある情報だけでなくSlackをはじめとした他ツール内の情報検索や要約を行えるため、効率的な情報収集も可能になりました。商談中に不明点が生じた際には、情報をリアルタイムで検索しその場で即座に回答することで、顧客からの信頼を得ることにも大きく貢献しています。

Bill One事業部のエンジニアは、仕様ドキュメントの一括管理にNotionを活用しています。大量のドキュメントに、タイトルや担当チーム、カテゴリ、作成者のプロパティとAIによる要約をつけてデータベース化することで、一目で「誰が見ても何をしようとしているかが分かる」状態を作り出しています。また、仕様ドキュメントを日本語と英語で同時に作成する場面でもNotion AIで作成やメンテナンスにかかる工数を削減しています。プロダクトマネージャーやデザイナーとの情報共有においても、Notion上でプロダクトロードマップや中長期計画をフォーマット化して管理することで、事業部全体で可視化・共有され、開発の方向性を全員が理解できる体制を整えることができています。

Illustration for Customer story
営業部門では「商談後処理」というページ上で商談準備から商談後処理までを一元管理しています。
製品ロードマップや仕様書などを事業部全体で見れるようになり、エンジニアとビジネスサイドの情報共有もしやすくなりました。
橋元 彩楓
橋元 彩楓
Sansan事業部 SMB第3営業部
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オンボーディングやOKR管理に活用し、AI文化を根付かせる。Sansanの「新たな価値創造」を支えるNotion

同社の特徴的な取り組みの1つが、入社初日からのAIファースト体験です。Notionで作成したオンボーディングページには、5日間のオンボーディングプログラムのスケジュールやタスクのほか、会社のカルチャーやルール、業務の基本事項、過去のドキュメントといった社内ポータルへのリンクが体系的にまとめられており、新入社員はNotion上で効率的にキャッチアップができるようになっています。また、プログラムの初日に実施されるのは45分間のNotion研修で、基本機能や使い方のレクチャー、個人のプライベートページの作成といった内容をワークショップ形式で学びます。疑問点があれば「まずはNotion AIに聞いて自ら情報を探す」という体験により、Sansanのカルチャーである主体的な情報探索を習慣にしてもらう狙いがあります。

Notionは組織全体のOKR管理の自動化と効率化にも役立っています。以前はスプレッドシートで管理していましたが、現在は部門ごとのOKRページをNotionで作成。Objectives(目標)やKey Results(成果指標)、それらに関連する複数のプロジェクトをデータベースに紐づけて一元的に管理することで、担当者がプロジェクトデータベースを更新すると、関連するKey Resultの進捗率が反映されるようになりました。さらに、Notion AIが各週のプロジェクト進捗状況のサマリーを生成してくれるので、マネージャーはそれをたたき台として修正すれば報告が完了します。これにより、マネージャーに集中していた情報収集や整理といった業務が大幅に削減されました。

Notionの導入は、メンバー間の情報格差の解消と、非定型業務の削減という二つの大きな価値をSansanにもたらしました。NotionとNotion AIによる柔軟な情報基盤が、Sansanの「新たな価値創造」を支えています。

ファイル整理のイラスト
OKR管理にNotionを活用し、KeyResultsの進捗状況などのサマリーをNotion AIで自動作成しています。
エンジニア部門では開発計画や進捗をNotionですでに可視化していますが、今後はそれらの管理をさらに自動化していきたいです。
中野 翔太
中野 翔太
技術本部 Bill One Engineering Unit

Sansanの「新たな価値創造」を支えるNotion

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